Tanysiptera galatea – ラケットカワセミ

Tanysiptera galatea – ラケットカワセミ

Scientific Name: Tanysiptera galateaEnglish Name: Common Paradise-KingfisherObserved in: Kri IslandObserved Timing: Mar-24 Paradiseを名に持つ鳥と言えば、極楽鳥(Bird of Paradise)が代表格で、他にもサンコウチョウ(Paradice Flycatcher)が知られたところかと思いますが、なんとカワセミの仲間にも該当種がいるのです。当種を筆頭としたラケットカワセミ属は主にインドネシア・ニューギニアの島々に分布し、その長い尾をひらめかせながら樹間を移動します。暗い森の中でも目立つ青色ですが、日に当たることでそれは一層輝きます。Paradiseの名に相応しい風貌です。一度生息環境を理解すれば、探しだすことはさほど困難ではありません。いつまででも眺めていたい鳥です。

Melidora macrorrhina – カギハシショウビン

Melidora macrorrhina – カギハシショウビン

Scientific Name: Melidora macrorrhinaEnglish Name: Hook-billed KingfisherObserved in: Kri IslandObserved Timing: Mar-24 カワセミの鳥たちの魅力はアンバランスなほどに大きな嘴であると思いますが、当種のそれは鍵状に曲がった特徴を持っています。森の奥に生息し観察はなかなか容易ではありません。アカミノフウチョウの観察が空振りすることが濃厚になってきた日の出から1時間後、諦めてハイドからでたときに遠くの木に止まっていました。当地域で比較的よく見られるワライカワセミの一種であるかと思いましたが、よくよく調べて見ると当種カギハシショウビンであることがわかりました。アオヒゲショウビンによく似ています。

Paradisaea rubra – ベニフウチョウ

Paradisaea rubra – ベニフウチョウ

Scientific Name: Paradisaea rubraEnglish Name: Red bird-of-paradiseObserved in: Waigeo IslandObserved Timing: Mar-24 極楽鳥をまさかこの目で見れる日が来るなんて!当種はアカフウチョウといい、小高い丘に建つ樹高の高い木の上で羽を広げて求愛することで知られています。私たちの観察位置からはちょうど木々にブロックされてしまい、全容を窺うことはできませんでした。しかし、なによりも野鳥の世界に足を踏み入れるよりも前から、ドキュメンタリーなどの映像で当科の鳥たちを見るにつれ、なんて奇抜で美しい生物が世界にはいるのだろうと、募りつづけた想いが果たされたのです。出会えたことがとても嬉しかったです。一方で、今回はダイビングの片手間ということで、観察の機会を得ることができたのですが、満足のいく写真は撮れていません。また、当種とは別のアカミノフウチョウ(Diphyllodes respublica)の撮影にも2度挑戦しましたが、現れてはくれませんでした。そうした経験から、必ずや万全の態勢でパプアの探鳥にフルコミットする機会を作らんと、固く決心するに至っています。今までは、パプアという地理的なハードルの高さや、インフラの整わない辺境の地での探鳥というハードさから、尻込みしていましたが、もう吹っ切れました。 The day finally came! I saw a bird of paradise with my own eyes!! This particular species is known as the Red Bird-of-paradise, and it is famous for displaying its wings to court from the top of a tall tree. Unfortunately, our view was blocked by other trees, and we couldn’t see the full display.However, more than anything, my long-standing fascination with these extraordinary and beautiful creatures, which began even before I stepped into the world of birdwatching through documentaries and videos, has finally been fulfilled. I was truly delighted to have encountered one.I seized the opportunity for observation…

Scythrops novaehollandiae – オオオニカッコウ

Scythrops novaehollandiae – オオオニカッコウ

Scientific Name: Scythrops novaehollandiaeEnglish Name: Channel-billed CuckooObserved in: Kri IslandObserved Timing: Mar-24 宿泊していたダイビングリゾートに連なる村の一角で下草を焼き払い土地の整備をしていた。煙が立ち込め熱気が押し寄せる広場の片隅にいたのが、この個体。幼鳥です。自然に手が入る過程で巣から落ちたのでしょうか。親鳥の気配はありませんでした。心配になって翌日にも様子を伺いに行きましたが、もうそこにはいませんでした。無事どこかに住処を見つけたのであればよいのだけれど。。

Ptilinopus magnificus – ワープーアオバト

Ptilinopus magnificus – ワープーアオバト

Scientific Name: Ptilinopus magnificusEnglish Name: Wompoo Fruit DoveObserved in: WaigeoObserved Timing: Mar-24 アカミノフウチョウを見るべく午前4時に起床し、暗闇の中1時間弱の山歩きをしましたが、残念ながら成果なく、失意の中下山する途中で見かけました。Fruit Doveの仲間たちはどれも奇抜で美しい色の取り合わせをしていますが、不思議と森の中に入ってしまえば、思ったほどには目立たないのです。なお、Wompooは当種の鳴き声を表すことのみに用いられる特有の擬音語です。

Eclectus roratus – オオハナインコ

Eclectus roratus – オオハナインコ

Scientific Name: Eclectus roratusEnglish Name: Moluccan eclectusObserved in: Kri IslandObserved Timing: Mar-24 遥か遠くの樹の上に緑色のインコを確認したのも束の間、赤色の個体も合流した。なんとこの大きく異なる色を持つ2つの個体は同種であり、緑がオス、赤がメスということです。

Eos squamata – コムラサキインコ

Eos squamata – コムラサキインコ

Scientific Name: Eos squamataEnglish Name: Violet-necked LoryObserved in: Kri IslandObserved Timing: Mar-24 宿泊していたリゾートの周りでよく見られた深紅のインコです。緑の中に入っても一際輝いています。インドネシアの固有種であり、パプア諸島やモルッカ諸島周辺に生息しているようです。

Myiagra alecto – テリヒラハシ

Myiagra alecto – テリヒラハシ

Scientific Name: Myiagra alectoEnglish Name: Shining FlycatcherObserved in: Kri IslandObserved Timing: Mar-24 ダイビングの休憩中にカメラを片手にぶらぶらしていると、変わった姿の黒い鳥が鳴いていました。カササギヒタキ科のテリヒラハシのオスです。数日後同じエリアに行くと、美しい白い胴体と茶色の羽をもった鳥が目の前を行き来しているのを目撃しました。なかなか留まってはくれず、しばらくおちょくられていましたが、ついに姿を捕らえたのが2枚目です。似ても似つかない配色ですが、同種のメスとなります。

Gallus varius – アオエリヤケイ

Gallus varius – アオエリヤケイ

Scientific Name: Gallus variusEnglish Name: Green JunglefowlObserved in: Komodo IslandObserved Timing: Jul-23 コモドドラゴンの集まる広場の隅で地面をつついていました。シンガポールで見られるセイロンヤケイよりもより控えめで奥深い色合いをしています。世界にはヤケイ属が全4種いるようで、残すは見逃してしまったスリランカのセイロンヤケイと、インドのハイイロヤケイです。

Leucopsar rothschildi – カンムリシロムク

Leucopsar rothschildi – カンムリシロムク

Scientific Name: Leucopsar rothschildiEnglish Name: Bali mynaObserved in: MenjaganObserved Timing: Jan-24 シンガポールでMynaと言ったら、インドハッカやジャワハッカであり、街中に溢れる害鳥的扱いを受けていますが、世界には貴重なMynaがいることを、探鳥を続ける中で知りました。その1種が当種カンムリシロムクであり、近絶滅種Critically Endangeredに分類されてしまっております。それはこの美しさ故に、捕獲の対象となってしまっていることが理由で、悲しく残念な状況があります。さも貴重な鳥ですから、野生で観察するのは無理であろうと諦めていました。ところが、お世話になっているダイビングガイドさんから、当種と思わしき鳥を度々見かけるということを教えてもらい、(申し訳ないが、半信半疑で)ダイビングの傍ら望遠レンズを抱えて捜索をしました。すると、本当にいた(疑ってごめんなさい!)!というのがこの写真であります。

Erythropitta celebensis – スラウェシヤイロチョウ

Erythropitta celebensis – スラウェシヤイロチョウ

Scientific Name: Erythropitta celebensisEnglish Name: Sulawesi PittaObserved in: Tangkoko AreaObserved Timing: Mar-23 いままでの野鳥観察の中で一番印象に残っていて、この先もこの出会いを超えるものはなかなかないだろうなと思っています。1つの理由は、この希少で美しい鳥に会えたということ。ガイドが最近になって見つけたという、秘密の場所にハイドを構え、待ち続けた末に目の前に現れていた感動は忘れることはできません。緑色の上着と赤いパンツを穿いているかのようなこの鳥が、きょろきょろと周囲を見回し、お腹を膨らませたり凹ませたりしているのは、可愛いを通り越して可愛いです。そしてもう一つの理由は、2日間に渡って観察を続ける中で、大量の虫刺されを食らったのが、まさにこのPittaのためにハイドで待機している間だったろう、ということです。その後、発狂するくらいに辛い思いをすることになりましたが、それもこれもこの出会いのためと考えると、報われる気持ちがありますし、出会えた価値をさらに高めてくれるものとして、いまではいい想い出です。が、、2度と同じ轍は踏まないよう、虫刺され対策を厳重にするいい教訓を得ました。

Pelargopsis melanorhyncha – セレベスコウハシショウビン

Pelargopsis melanorhyncha – セレベスコウハシショウビン

Scientific Name: Pelargopsis melanorhynchaEnglish Name: Great billed kingfisherObserved in: Lembeh Strait, Tangkoko National ParkObserved Timing: Nov-22, Mar-23 ダイビングセンターの船が停泊しているそのビーチに、早朝現れると教えてもらい、数日通ったのちに漸く見ることができた当種。サイズ感はコウハシショウビンと同程度であり、デカい図体が豪快に水中にダイブしていく様子は見ごたえがあります。海の中に潜って、塩でベタベタしたりしないのでしょうか。不思議です。初見から数か月後にスラウェシを再訪した時にも、Tangkokoの森の中でまた見ることができました。

Pellorneum celebense – セレベスムジチメドリ

Pellorneum celebense – セレベスムジチメドリ

Scientific Name: Pellorneum celebenseEnglish Name: Sulawesi BabblerObserved in: Lembeh StraitObserved Timing: Nov-22 コテージの目の前の低い背丈の茂みの中を忙しく動き回る鳥を発見し、しばらく観察していたら当種であった。地味な見てくれをしていますが、名前の通りスラウェシ島の固有種であり、よく見れば可愛らしいです。

Actenoides monachus – チャバラショウビン

Actenoides monachus – チャバラショウビン

Scientific Name: Actenoides monachusEnglish Name: Green-backed kingfisherObserved in: Tangkoko Nature Park, IndonesiaObserved Timing: Mar-23 奥深い森の崖のような急斜面を下りながら、不安定な体制で何とか納めることができたチャバラショウビン。頭部全体が青色をしているのがオスであり、地面に掘られた巣穴を手入れしている様子を見ることもできました。まだら模様をしているのはメスで、至近から観察させてくれる気前の良い個体に複数出会うことができ幸運でした。

Cittura cyanotis – アオミミショウビン

Cittura cyanotis – アオミミショウビン

Scientific Name: Cittura cyanotisEnglish Name: Sulawesi Lilac KingfisherObserved in: Tangkoko Nature Park, IndonesiaObserved Timing: Mar-23 今回の鳥見で最初のLiferとなったカワセミが当種アオミミショウビンでした。光の届きにくい森の奥深くにいるため、撮影においては顕著な緑かぶりに苦労させれました。長めでクルっとした尾っぽが特徴的で可愛らしいみためをしています。長時間同じ場所に滞在してくれたのでジックリ飽きるまで撮ることができました。

Ceyx fallax – セレベスカワセミ

Ceyx fallax – セレベスカワセミ

Scientific Name: Ceyx fallaxEnglish Name: Sulawesi Dwarf-KingfisherObserved in: Tangkoko Nature Park, IndonesiaObserved Timing: Mar-23 都合4日間の滞在にて最も困難を極めたのがこのセレベスカワセミの観察だった。何度か捜索を試みるものの、早くも最終日。まだ見ることはできていない。当種との遭遇は完全に諦めていた。なにより2日目に全身をダニに刺されており、歩行するたびに形容しがたい痒みが神経を逆撫でするので、探鳥などせずにホテルで安静にしておきたい。靴すら履けないのだ。しかしながら、この美しいスラウェシの固有種を見てほしいというガイドの情熱は想像を超えていた。私たちのためだけに、ガイドは別動隊を組織し、当種の捜索をさせていたのである。そうしてついに発見したという知らせを受けたのである。ここまでされて、ノーとは言えない。私たちは意を決して森の奥に歩を進めた。拷問のような痒みに意識が飛びそうになる中、1km弱の歩行をこなし、なんとかその場所に到着するも、一気に曇り始める空。それがいる場所を指示されるのだが、数万に上げたISOでもその姿を捕らえることはできない。その内にターゲットは飛び去り、そして雨が強くなってきた。もう私の心は完全に折れている。だが、ガイドは一心に再度の捜索にかかる。もう私もこうなったらヤケクソである。とことん付き合おうではないか!そうして待つこと数十分。雨もやんで姿を現したのを記録したのが、御覧の写真である。とても思い出深い、忘れることのできない体験であった。

Geokichla erythronota – ムナグロジツグミ

Geokichla erythronota – ムナグロジツグミ

Scientific Name: Geokichla erythronotaEnglish Name: Red-backed ThrushObserved in: Tangkoko Nature Park, IndonesiaObserved Timing: Mar-23 暗い地面を走り回り、とってもシャイな性質を持つツグミ科の鳥たち。撮影は本当に困難を極めます。ある程度の範囲を動くので、追いかけまわしたくなりますが、すると永遠に近づくことはできません。真ん中の写真は帰り際の車中から撮影したもの。この手前の木さえなかりせば。。。と、悔しい思いをしました。非常に希少な種なのです。ある程度の記録写真は撮れたということで自分を納得させました。スラウェシ島の固有種です。

Mulleripicus fulvus – ツラアカボウシゲラ

Mulleripicus fulvus – ツラアカボウシゲラ

Scientific Name: Mulleripicus fulvusEnglish Name: Ashy WoodpeckerObserved in: Tangkoko Nature Park, IndonesiaObserved Timing: Mar-23 赤い顔面が特徴的な大型のキツツキです。同属のボウシゲラ (Great Slaty Woodpecker – Mulleripicus pulverulentus) が、数か月前にSingapore Botanic Gardenに出現しておりましたが、見逃していたこともあり、ひときわ嬉しい出会いとなりました。扇状に尾を開くことで、身体をより安定させて木を突くことができるようになっています。スラウェシ島の固有種です。

Ninox ochracea – チャバラアオバズク

Ninox ochracea – チャバラアオバズク

Scientific Name: Ninox ochraceaEnglish Name: Ochre-bellied BoobookObserved in: Tangkoko Nature Park, IndonesiaObserved Timing: Mar-23 タンココ国立公園に広がる森は、私たちの想像を超えて奥が深いものでした。遊歩道のような整備されたコースを歩きながら探鳥をするようなものではなく、草をかき分けつつ道なき道を行き、落ち葉や枝を踏む音に細心の注意を払って慎重にアプローチして先に辿り着いたアオバズクです。

Centropus celebensis – セレベスバンケン

Centropus celebensis – セレベスバンケン

Scientific Name: Centropus celebensisEnglish Name: Bay CoucalObserved in: Tangkoko Nature Park, IndonesiaObserved Timing: Mar-23 野鳥に興味のない人であっても、タンココを訪れれば必ず当種のことが気になるはず。というのも独特すぎる鳴き声はまるで催眠術や魔法をかけられたときの効果音のように怪しく早朝の森に響き渡るためだ。バンケンの鳥ですので、まともに姿をみせることなく藪の中に潜んでいます。