Scientific Name: Erythropitta celebensisEnglish Name: Sulawesi PittaObserved in: Tangkoko AreaObserved Timing: Mar-23 いままでの野鳥観察の中で一番印象に残っていて、この先もこの出会いを超えるものはなかなかないだろうなと思っています。1つの理由は、この希少で美しい鳥に会えたということ。ガイドが最近になって見つけたという、秘密の場所にハイドを構え、待ち続けた末に目の前に現れていた感動は忘れることはできません。緑色の上着と赤いパンツを穿いているかのようなこの鳥が、きょろきょろと周囲を見回し、お腹を膨らませたり凹ませたりしているのは、可愛いを通り越して可愛いです。そしてもう一つの理由は、2日間に渡って観察を続ける中で、大量の虫刺されを食らったのが、まさにこのPittaのためにハイドで待機している間だったろう、ということです。その後、発狂するくらいに辛い思いをすることになりましたが、それもこれもこの出会いのためと考えると、報われる気持ちがありますし、出会えた価値をさらに高めてくれるものとして、いまではいい想い出です。が、、2度と同じ轍は踏まないよう、虫刺され対策を厳重にするいい教訓を得ました。
Pitta brachyura – インドヤイロチョウ
Scientific Name: Pitta brachyuraEnglish Name: Indian PittaObserved in: KiltugaLocal Status: MigrantObserved Timing: Feb-24 2月は渡りの季節だからMigrantも見れていい季節だよ、なんてことをガイド会社のと事前のやり取りで聞いてから、あわよくば、、、と憧れていたのはもちろんインドヤイロチョウ。しかし期待は全くしていませんでした。というのも、今回の日程は4日でスリランカの主要探鳥地を回るという強行軍。Pittaのためにじっくりと待つなんてことは不可能なのです。しかし2日目、Kiltugaのポイントについた瞬間、ガイドがセイロンジツグミがいるね、、と、早速素晴らしいヒットをかました次の瞬間、、、ん、、ピッターもいるね。とにわかに信じられない言葉を発したわけです。こんなフォルムの鳥ですが、ヒマラヤの方から遠距離を渡ってスリランカに越冬しに来ます。
Pitta moluccensis – ミナミヤイロチョウ
Scientific Name: Pitta moluccensisEnglish Name: Blue-winged PittaObserved in: Bedok Reservoir Local Status: Uncommon MigrantObserved Timing: Jan-23 何を好んでHDBに現れるのだろう。自身の人気ぶりを理解して餌付けされにでも来てるんじゃないだろうかと勘繰ってしまいたくなる。自然を相手に撮影する醍醐味は一期一会のその瞬間であり、偶然性は重要な要素である。そして、自然への関心や技術の修練を通して切り取れる瞬間は多様なものになっていく、つまり確率ゲームだけではなくなっていく、その過程こそが楽しい。というのをわざわざ書いたのは、当個体が餌付けされていたからである。この美しい鳥に出会えたこと自体は素晴らしい体験であったことは間違いないのだけど、なんとも複雑な気持ちにもなる。
Pitta sordida – ズグロヤイロチョウ
Scientific Name: Pitta sordidaEnglish Name: Hooded PittaObserved in: Tampines, Jurong WestLocal Status: Uncommon migrantObserved Timing: Dec-21, Jan-23 当地に赴任して間もない2021年の11月。Hindhede Nature Parkを訪れたその日、早朝から長蛇の列が公園口にできあがっていた。パンデミックで入場制限でもかかっているのかと並んでみると、実はFairy Pittaを目的にBirderが大挙して押し寄せていたのであった。Pittaという鳥を認識したのはその時であった。その後もJurong Lake GardenにBlue-winged Pittaが長らく目撃されているなどしていたが、どういうわけか機会を逃し続け、私にとって漸く初見のお目見えとなった当科が当種となったのである。想像していたよりも一回り大きいが、ペンギンを彷彿とさせるフォルムや動きが卑怯なまでに愛らしい。東南アジアに数種が分布しており、そのどれもが選ばれしスターバード然とした美しい鳥だ。